BLOG
ブログ
リレーアタック(カーセキュリティー)最前線
2018.1.22 ヴァズネットワークミティング全店会合の朝、名古屋での開催なので朝一空港へ向かうなか偶然出会った日の出と霧。ちょうど去年の今頃にも会合がありましたが体調不良でお休みしていたので2年ぶりに全国の有力カーセキュリティー専門店さんと再会します。
※ここでおさらいヴァズネットワークとは全国のカーセキュリティープロショップで構成される組織でカーセキュリティを取り付けたお客様に対して全国一律のメンテナンスや保守サービスを行なうことを目的とした組織です 。
加盟店として四国エリアを担当しているエムアイティーガレージではこのミーティングで最新の盗難防止装置や取付技術、盗難手口の実態を勉強しお客様のお車に反映すべく参加。ちなみに加盟店随時募集中です。
という事でフジドリームエアーのおかげでラクチンで名古屋入り。駅近くの会議室に集結します。いつのまにか駅関連の開発工事が終わっていましたね。凄い都市です。
会合は13時~スタート。各エリアからカーセキュリティーショップが集結し事務局からのあいさつもほどほどにさっそくスタート。
自動車盗の発生状況とランキング。
自動車盗難の現状と手口等の解説を日本一盗難の多い件で有名な愛知県の県警本部生活安全課の警部補から説明をしていただきました。
多発車種ランキング(平成30年中データ)
1位プリウス(プリウスα含む)
2位ランドクルーザー(プラド含む)
3位レクサスRX
4位レクサスLX
5位レクサスLS
5位ハイエース(同率)
7位クラウン
8位メルセデスベンツ
8位アルファード(同率)
10位ハリアー
という現状です。該当車種をお乗りの方は要注意です。2018年のMVPともいえる車種はなんとレクサスRX。27年・28年登録の20系が多発した年になりました。
手口について
盗難の手口にはアナログな方法からハイテクノロジーな方法へと、どんどん変化しているようです。とはいっても車両の3角窓を割ってのロック解除やドアの隙間から針金などで同じようにロックを解除。ドアノブのカギ穴のカラクリをドリルなどで破壊したりとまだまだ強引に犯行を行うということもあります。レクサスなどもこの方法では純正アラームが反応しない年式があるので対策が必要です。ちなみにこの方法での犯行完了までにかかる時間はたった3分だそうです。最近はあまり聞かなくなりましたが、10年前の車両である180系のゼロクラウンや20系のプリウスなどはイモビカッターというツールで車両のキー登録情報をいったん消去し新たにキーを登録するという方法で盗難が多発していました。空き巣などの犯行の足車に盗まれる傾向があるようです。ネットで販売しているツールなのでこの方法での犯行は最近ではあまり見られないようです。
ここ最近の手口。
次にキープログラマーというものが登場しました。30系のプリウスや200系ランドクルーザー、200系クラウン・レクサスLSなどがこの方法で被害にあっています。スマートキー情報が入っているICチップに直接アクセスし新たにスマートキーを登録できる仕組みです。
総入れ替え作業による手口
朝日新聞にも掲載されていましたが、車両に搭載されている3つのコンピューターを取り替えてしまうという方法です。人間でいうと脳を取り合えてしまうという事になるので新たな人格になるのと同じです。まったく別の車両になってしまうという事ですね。そこにスマートキーをすでに登録してあれば車両はそのまま動くので盗難されてしまいます。このスマートキーを含めた4点セットの交換はドアをこじ開けてから2分で出来てしまうとの検証結果出ています。実はこの手口は最新でもなんでもなく良くあった手口になります。
お見せ出来ません…
実は今回、さらに詳しく最新の盗難手口のご説明もありました。もちろんここに活字ですら公表することは出来ませんが、どうやら50系プリウス・30系アルファードなどに対して有効な手口のようで、ヴァズネット加盟店のみその衝撃的な手口を目の当たりにしました。やはり対策を急がないとダメですね。
リレーアタックの真実
最近になってよくTVメディアに露出が増えてきたリレーアタックという盗難手口です。リレーアタックとは車両のスマートキーの電波をリレーして施錠してある車両届かせてしまうという手口です。つまり車両まで電波が届くという事はエンジンもかかってしまうという事です。
先週の朝の情報番組でもリレーアタックによる犯行が紹介されてましたが奇跡的に未遂に終わったようです。下の画像のように玄関に置いていたスマートキーの電波をヴェルファイアの奥に停めてある1300万円のレクサスまで増幅しロックを解除したという犯行が、防犯カメラに映っていたという事です。怖ろしいのはこの持ち主はこれが3度目だという事で3度目にはスマートキーを玄関ではなく、2階のクルマからもっとも遠いところに置いていたにも関わらず開錠してしまったという事なんです。もはや防ぎようがありません。
県警担当者からは、この方法に関してはまだ正確な検挙実態が無いのではっきりとは解らないのですが、最近の盗難の多くはこの方法でされているのでは無いかといいうお話でした。現状、技術的には可能なので注意が必要です。スマートキー連動カーセキュリティーも残念ながら無効化してしまうので業界では、対策部品の開発が急がれています。
電波を断しても意味がない。
業界の多くはリレーアタック対策に『スマートキーの電波を遮断しろ』とアナウンスしていますが、とても現実的ではありません。微弱であろうが電波を拾いに行く高度な技術が確立するなか、防ぎようが無いのは明白でむしろ車両側の受信機能に制限を掛ける必要があるのです。
最新のリレーアタック対策
リレーアタックに対してもっとも有効的なアイテムが開発されという事で、その製品の特性や機能を輸入元でもありセキュリティーのプロショップでもある 株式会社ICHI オートハウス代表石田さんから説明を頂きました。
オーサーアラームジャパンが取り扱う2アイテムKEYLESSBLOCK(キーレスブロック) とIGLA(イグラ)です。
キーレスブロック(KLB)は文字通り開錠動作をスマートキーのアンロックボタン操作のみで受付、スマートキーの電波が受信範囲にあっても、車両がアンロックすることはなく、車両自体が受け付けないというシステムになっています。いかに電波を遮断するかというものがリレーアタック対策のほとんどでしたが、そもそも車両自体が信号を受け取らないというシステムは画期的です。キーレス操作以外にもオプションで専用のフォブと言われる基盤内蔵のタグやスマートフォンのブルートゥースで認証を行う方法もあります。
キーレスブロック(KLB)¥38,500円(税別)施工費は¥20,000(税別)~
もう一つが次世代デジタルイモビライザーIGRAです。純正のイモビライザーではキープログラマーやリレーアタックにはまったく意味がなくカーセキュリティーのイモビライザーがもっとも有効的な対策ではありましたが近年のクルマはデジタル通信によるエンジン始動や制御が進み強引にイモビライザーを取付けようとすると車両への負担はゼロではありません。
このイグラというシステムはイモビライザーとしては車両のデジタル信号と融合するのでIGLAがエンジン始動の認証・始動・停止を行います。車両のスイッチを併用してボタンと回数を登録し認証します。このイモビライザーにもオプションで専用のフォブやスマートフォンのブルートゥース認証が可能です。
今回KLBとIGLAを装着した30アルファードでデモンストレーションしていただきました。現車を交えるとやっぱりわかりやすいですね。
余談ですが在庫と呼ぶそうです。
窃盗グループは目星を付けた車両の事を在庫と呼ぶようです。つまり欲しいクルマの在庫リストを彼らは持っているということです。『○○○○のエリアの○○丁目に3台、となりの○○町に6台、○○の国道沿いに2台の合計11台のレクサスRXがあるから来週取にいくか』みたいな感じですね。なので皆さんの行動はすでにリサーチ済み。突発的な犯行は皆無であり確実に盗っていきます。
最後は今後のヴァズネットワークの方向性を話し合いました。
我々に出来ること。
この様にヴァズネットワークの加盟店では車両盗難や車上荒らしの対策に日夜勉強し真剣に取り組んでいます。プロ集団だからこそ出来ることがありクリアーできる力があります。盗難多発車種に該当のオーナー様はぜひお近くのヴァズネット加盟店にてご相談くださいませ。もちろん当店も対応いたします。加盟店も募集しております。