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僕らが提供している物の正体。
自分の職業を『音楽関係の仕事に携わっています。』とカッコつけて説明しているてらっちです。昨日はテーマパーク関係と言っていました。
一旦切り離す。
ども!エムアイティーガレージです。
イベントから一夜明けた月曜。愚図ついた天気のなか、昨日のイベント中に熱狂するエントラントを見ながら今更ながら カーオーディオについて その本質をドレスアップやカスタマイズと一旦切り離し、もう一度真剣に考えていました。山奥は今日も平穏です。
僕らが提供している物のはいったい何で?
その正体が何なのか?
この問いが、一定の答えとしてまとまったので、いつも見てくだっさている皆さんに、真っ先に知って頂こうと思い、今日のこのブログで、書いてみようと思いました。
共有して頂ければ幸いです。
あとね、この内容は、僕がこの業界に携わった20年の経験に基づく主観的な見解なので、『ちょっと違うんじゃない』と言う意見のかたもいらっしゃると思いますが、一つの考え方としてとらえて、大目に見てやってください。
パーソナルスペースと音楽。
既に見出しに書いてますが、人にはパーソナルスペースと言うものが存在していて、この領域には、特定の許された間柄の人じゃない限り、強烈なストレスを感じてしまうように設計されています。少数民族のコミュニティーで成立していた時代の習性の為ですね。
自動車の場合、パーソナルスペースはクルマの回り約1mぐらいで、このエリアを侵害されるとイライラしたりします。朝の通勤渋滞なんかこれにあたります。
こんな時、音楽はとても有効的です。パーソナルエリアの侵害をマスキングする効果があるんです。
あ!そうそう、こんな経験ないですか?
ウォークマンで音楽を聴きながら、満員電車に乗ったり人ごみを歩いたり。
この時ってストレス感じにくくないですか?
これってパーソナルエリアを侵害された時、とても有効な回避方法なんです。外界のノイズをシャットアウトするわけですね。こうすると人混みのストレスを軽減できます。
これをふまえると、クルマとカーオーディオは、多くの現代人が抱える様々なストレスに対して、外来ノイズを効果的にマスキングしてくれる、もっとも有効な方法だという事が解ります。
田舎での移動手段はクルマがメインになるので、カーオーディオの必要性はまずこのことがあるからなんですね。
流行りの音楽。
僕がカーオーディオの仕事に携わるきっかけになったのは、タイヤ屋さん勤務のサラリーマン時代にカッコいいインストレーション(製作)にあこがれて『勉強したい!』と言う気持ちが先行したからなんです。
かっこよく言うとキャリアアップです。気がつけば転職してオーディオ専門店で働いていました。
当時、タイタニックと言う伝説の映画が流行っていて、セリーヌ・ディオンが主題歌を歌う『My Heart Will Go On=私の心は生き続ける 』が全国のデモカーで猛威をふるって連日試聴されていました。
これが面白くて、この曲を聴くとみんな感動するんです。なかには涙する人まで…そしてオーディオシステムがバカバカ売れていくという…
今考えると恐ろしい時代でした…
でも、僕は当時、この映画を知りませんでしたし、この曲を聴いてもピンとこず、何度聴いても感動もしませんでした。正直この現象がよくわかんない…
そんなフレッシュマンでだったんです。
経験の蓄積。
そんなこんなで、数年が過ぎ、インストーラーとしての重圧や、販売ノルマや、プライベートなど、いろいろな人生経験を経て成長していき、いろいろな経験を積んでいきました。
そして
僕はとうとう
カーオーディオで涙を流すことになるのです。
それは、カーオーディオの競技が盛んにおこなわれていた2002年あたり、コンテストに参戦するクルマの製作を任されていた時でした。
必ず表彰台に上がる実力を持つお店として有名だった為、この時も、勝たないといけないという重圧と戦いながら連夜遅くまでピットにこもり製作していました。今とあんま変わってないスタイル(笑)
出発前日ぐらいだったかなぁ。早朝にようやく完成し、初めて音出しするシステムの再生ボタンを押した時、流れてきたピアノソロのメロディ。
もやは誰が演奏してて、何の曲だかも知らないけど、そのピアノソロをきいていると、僕のほほを涙がゆっくりと流れていきました。
え?
普段から良く聞いているピアノソロ。
なんで?
僕は、得体のしれない何かに心を動かされ涙したのです。
その得体のしれない物の正体はいったい何なのか。
その時はまったくわかりませんでした。
今思うと
それは、
僕の中に溜め込んでいた感情と経験だったんです。
当時の僕は感情表現がそれほど得意では無く変な奴でした。
自分の本音とは向き合わなかったんですね。ほんとめんどくさい奴です。
そんな僕は無意識につらいこと、悲しいこと、楽しいこと、嬉しいこと、すべてを心のバケツにため込んでいたんです。
でもいつまでもため込める訳もなく、とうとうこの時、ピアノのメロディのどこかの部分と波長が合っちゃったんでしょう、満タンになり一気にあふれてしまった訳です。もうこうなると止まりません。ソフトクリームのレバーが壊れたみたいな状態です。店長を呼ばないといけないやつです。
成功や挫折、大なり小なり人生は波乱万丈と言いますが、多くの人は、いろいろな経験を重ね生きていて、他人はそれを知りません。
仕事・家族・失恋・別れ・心が深く傷ついて、どうしようもないとき、そんな時、音楽は、そっとあなたに寄り添い、そのため込んだ感情を一気に解放していきます。
悲しいときは、とことんその悲しみに更け込み、嬉しいときは気持ちを高揚させてくれます。
しかし、
そのタイミングはいつかは解りません。
明日?
明後日?
1年後?
でも、必ずその時は来ます。
あなたが一生懸命生きている限り訪れます。
つまり、僕らが提供している物の正体は、
音楽であり、感動でした。
必ず訪れるその瞬間を、最高のシチュエーションで迎えてもらうお手伝いをしているんです。
これは皆さんも一緒です。
皆さんも今まさに準備している訳です。
たくさんの経験を記憶の中に取り込み、
いつか感動と言うトリガーを引く準備です。
僕にはあなたのそのトリガー(音楽)を知りません。
でも、その瞬間を最高の環境で迎えるための準備は提供できます。
これが僕が導き出した答えです。
音楽は不思議な力があります。
いつか来るその時の為に。
あなたもスピーカーの交換から始めて見ませんか?
と、長ったらしいステマでした。
ごめんなさい。
でわ。